内観 白隠に学ぶ
「内観すること」の大切さ
私たちは日々の活動の中で、「内観すること」の大切さを感じているのですが、そもそも内観とはどういうものだと思いますか?
内側を観察すること、自分の精神状態、身体の状態を観察すること。今風に言えばマインドフルネスになること、ともいえると思います。
「今、ココにある自分を意識し自分の今の状態をそのままに知ること」でしょうか。
私たちの心は移ろいやすく、この場にとどまることが不得意です。自分の外側で起こることにばかり目を向け、不安になったりおびえたりしています。
しかし私たちが感じる「この世の中」は映写機に映し出されたドラマなのです。実際には移ろいやすく、すぐに不安になったり、嫉妬にかられたりする私たちの「心」が作りだした幻マーヤにすぎないのです。
外側の世界に振り回されていると、自分がおろそかになり、心や身体が病気になる原因となってしまいます。
ですから、外ばかりを見るのではなく、内側を観て自分の状態を感じる必要があるのです。
この時代多くの人が漠然とした不安にとらわれているのではないでしょうか。
江戸時代の禅僧「白隠」が学んだ内観法
今日は江戸時代の禅僧「白隠」が仙人から学んだ内観法とセルフケアについてご紹介します。是非自分の内側を観察し、心と身体の健康を手に入れるきっかけにして下さいね。
江戸時代の禅僧白隠は、長年の修行の末、禅病に悩まされ衰弱してしまいます。
禅病とは何かというと、禅の修行に励む方々が、修行の過程で過労、睡眠不足、栄養不足などで憔悴し果てには幻聴や幻影を見るようになる症状のことです。
白隠もその時の症状としては、頭は火のように熱く、腰から下は冷えて氷のようでした。また、両眼からは涙が出て、両耳は怪しい声を聴き、明るい場所では恐れ、暗い場所では憂い悲しみ、物事を考えることが出来ず、頭はぼーっとして食欲も消化力もなく、衣を何枚来ても温かさを感じませんでした。
白隠は半分死んだような状態で治療法を探し求めます。そして遂に、仙人から養生の秘訣を学び、大病から復活します。
この時会得した、内観法と軟蘇の法、そして今風に言えばセルフケアの方法を記したものが『夜船閑話(やせんかんな)』です。
軟蘇の法については以前動画であげていますので、概要欄にリンクを貼っておきます。よろしければご参照下さいね。
さて、内観法を実践するには、全ての雑念を
心の外へ追い払い、空っぽの状態で行わなくてはならない。深く眠り込みその後で肉体の目とともに心の目を覚まさなくてはならないそうです。
人は常に生命エネルギーを下半身に満たせるべきで、普通の人は大体気を胸より上に上らせているそうです。それが様々な不調の原因になってしまうのです。
下半身に生命エネルギーを満たすのに有効なのが以下ご紹介する内観法です。
まず、床に入り仰向けの状態で寝ころんだら、眠りに入る前に全身の生命エネルギーをお臍のまわりから、お臍の下の丹田と呼ばれるところ、腰、股、両脚から足の裏へ下ろします。
【気】生命エネルギーは意識を向けたところに流れるものです。丹田、下半身に丁寧に意識を向けることで生命エネルギーで満たされていきます。
今からご紹介する4つの文言を何度も何度も唱えて、お臍の下の丹田、そして腰、脚、足裏の中心、その部位に意識を向けます。何回も何回も内観します。
内観法の時に心の中で唱えるもの
今からいう文言は内観法の時に心の中で唱えるものです。あとに、私なりの訳をつけました。
- 我が此の気海丹田、総に是れ我が本来の面目。面目なんの鼻孔かある。(わがこのきかいたんでん、まさにこれわがほんらいのめんぼく。めんぼくなんのびこうかある)
わたしのこのお臍の下、丹田。腰、脚、足裏。まさにこれが本来のわたしの大本となる場所です。生命エネルギーを呼吸する場所なのです。
- 我が此の気海丹田、総に是れ我が本分の家郷。家郷なんの消息かある。(わがこのきかいたんでん、まさにこれわがほんぶんのかきょう。かきょうなんのしょうそくかある)
わたしのこのお臍の下、丹田。まさにこれが私の帰るべきところ。すでに身体の中にあるものなのでいつでも帰ることが出来るのです。
3 我が此の気海丹田、総に是れ我が唯心の浄土。浄土何の荘厳かある。(わがこのきかいたんでん、まさにこれわがじょうど。じょうどなんのそうごんかある)
わたしのこのお臍の下、丹田。まさにここが神の国なのです。厳かで美しく飾られていなくともわたしの身体の中にあるこの場所が神の国なのです。
4 我が此の気海丹田、総に是れ己心の弥陀。弥陀何の法をか説く。(わがこのきかいたんでん、まさにこれこしんのみだ。みだなんのほうをかとく)
わたしのこのお臍の下、丹田。まさにこれが神そのものです。すでに自分自身が神そのものなので、どうして神の声を聴く必要がありましょうか。
白隠の弟子が試したところ皆ことごとく不思議な効果が表れ、やがて不調は全快してしまったそうです。
さらに白隠は弟子たちに言いました。
「この内観法によって病が全治してしまったとしてもこの修行をやめてはいけません。目に見えない天地自然の陰と陽のエネルギーを調和して従っているならば、病気にかからないものです。」
白隠にこの内観法を授けた仙人はこの法を用いれば300歳以上生きることが出来る、とおっしゃっていたそうですね!
実際白隠は70歳を過ぎても少しの病もなく歯がぐらぐらすることもなく、目も耳も達者で疲れというものを感じたことがなかったそうです。
白隠は83歳まで生きましたが、江戸時代の日本人の平均寿命は、30歳から40歳程度だったと言われますので、大変な長生きですね。
『夜船閑話』は他にも大切はことを教えてくれています。
「身体と心との調和を維持しなさい」
これ、私たちが伝えたいテーマでもあります。心も身体も健康で幸せでありたいですね。
他にこうも書かれています。
「生き物は「頭寒足熱」であるべきです。身体の上部は涼しく、足を温かくしておけば、心はすっきり、血液は巡り、胃腸の調子はよく、消化吸収、栄養排泄の作用が円滑に行われます。
生命エネルギーは頭に上りやすい性質があるので、また、血液は腹部に渋滞してたまりやすいので、これを巡らせるべきだと。
何度も何度も丹田に生命エネルギーを満たすことの重要性が説かれていますね。
まとめると、お臍の下、丹田に生命エネルギー下ろし、血液を循環させること、これが大切です。頭は涼しく下半身は温かく保つこと、それもポイントです。
内観法を行うには「呼吸法」も大切なのだそうです。白隠の呼吸法と内観法の実践についてはまた別動画で上げる予定です。
是非チャレンジしてみて下さいね。
YouTubeにても白隠の内観法について、およびその実践について発信しています。
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